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2015年4月20日 (月)

釣りは自然科学への第一歩

4月13日に行われたフィッシングカレッジ

学生の石川新君がレポートしてくれました。

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釣りは自然科学への第一歩

 

海洋環境学科2年 石川 新

 

3月に100回を迎えたフィッシングカレッジ、今回は101回目の講演です。今回はテーブル配置を以前のものから変更し、カフェ形式に近い形で、来場してくださった方同士での交流をしやすいよう試みました。

 

今回の講義は、当フィッシングカレッジを開いている奥山文弥先生による、釣りと科学のつながりの話です。最初に、釣りの初心者が躓きやすいのは用語だというところから話されました。釣りをやったことのない人 は“アワセ”などの釣り人からすれば基本的な言葉がわかりません。当然仕掛けや投げ方の専門用語もわからず、つまずく初心者も多いとのこと。そのため、用語からていねいに説明し、釣りをしていない人に第一歩を踏み出させることが重要だとお話されました。用語がわからず敷居が高く感じてしまう、これは、勉強や趣味のどの分野でも同じことですね。

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次に、釣りから自然科学への実例ということで、奥山先生の略歴をお話されました。先生が若かりし頃、釣りを職業にすればどうしたら良いのかを、有名なプロ釣り師である故西山徹氏に尋ねたところ、魚類学を学べと言われたそうです。そこで、北里大学でサケ、マス魚類について学ばれました。

 

続いて、“日本人は魚が大好き”ということで魚に接する、様々な観点を紹介されました。「食べる」、「観る」、「飼育する」、そして「釣る」。釣りについて重要な要素を考えると釣りは1に場所、2に道具、5に技術となるそうです。そこで、来場者の方々同士で、34に当てはまる要素を話し合ってもらいました。エサ、忍耐、天気など沢山の意見がでるなかで、「運」と「勘」を取り上げました。我々は趣味で釣りをする以上、どうしても行ける日時や回数は制限されます。そのなかで、理想的な自然条件や体調で釣りができるかは運のウェイトが大きいと言うほかありません。

 

そして、釣りをする意義について話されました。釣りは、魚やその周りの自然と触れ合います。それ自体、我々に活力を与えてくれます。特に、渓流釣りは深山幽谷の中で釣りをするわけですから、格別です。逆に、海釣りは、ストレスが頭から抜けていくような開放感を味わえます。また、釣った魚を食べるということは、漁獲から食卓までどのような行程で来たのか、完璧に把握することができます。これは、専門用語で言うところのトレーサビリティと言え、食の安全という観点から見て非常に重要です。

 

そのなかで、海洋大で、サバにマグロを産ませる研究をされている吉崎悟朗先生の「釣りをしていなかったら科学者になっていなかった」という言葉を紹介されました。

釣りは、自然環境に対する興味を引き出します。そして、その中には海洋大の先生や学生のように釣り好きが高じて、水圏環境や生物について研究する人も出てきます。釣りは他の趣味と比べ、日本での社会的地位が低いです。今後、より釣りと科学の関係性が増して、そのことが周知されれば、釣りの社会的地位の向上が望めるのではないでしょうか。

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